この記事では、「美容院」で求められている感染症対策について紹介します。
1年以上もコロナ禍の状況が続いていることで、顧客や従業員への安全対策で苦労されている美容院も多いことでしょう。
全日本美容業生活衛生同業組合連合会から、「美容業における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」が公開されていますので
対策方法でお悩みの方は目を通しておくことをおすすめします。
目次
美容院で求められる感染症対策とは?
開設者や管理美容師たちは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、接触感染や飛沫感染のリスクに関する評価を行う必要があります。
接触感染のリスク評価
ドライヤー、シャワーヘッド、電話など、従業員同士で共有する器具の接触頻度を評価しておきます。
また、ドアノブ、美容椅子、電気のスイッチなど顧客が触れる可能性が高い場所についても、評価を行います。
飛沫感染のリスク評価
室内の換気状況をチェックすることや人と人との距離をどの程度まで空けることができるのか、顧客へ接触する作業などについての評価を行います。
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美容院の従業員が行うべき感染予防対策
従業員にも行うべき感染予防対策が掲げられています。
しっかりと対策していかなければならない事項ですので、逃さず見ていきましょう。
爪を短くしてこまめな手洗いと消毒の実施
従業員は、常に爪を短く切っておき、施術の前後や会計時などのタイミングで手指消毒、手洗いを徹底するように努めます。
全従業員の体温のチェック
出勤前に体温を測るようにして、もしも咳や発熱などの自覚症状があった場合や
新型コロナウイルス感染症陽性者との濃厚接触があった場合などは、直ちに出勤停止の措置を採ります。
時差出勤や自転車通勤などを行う
電車やバスなどの公共交通機関は密になりやすいので、時差出勤、自転車通勤に切り替えるなど通勤手段についての検討も必要です。
施術中の感染症対策
施術中の従業員はマスクを着用して、支障の範囲で顧客に対してもマスクの着用を促します。
シャンプー時はマスク着用が必須
特に、シャンプー、メイク、ネイルなど、顧客との顔の距離が近くなる施術を行う際には、マスクを必ず着用します。
フェイスガードやゴーグルの着用
さらに、フェイスガード、ゴーグルの着用など、目の粘膜からの感染防止対策を行うことも望ましいです。
美容椅子の間隔を広くする
施術する際には、使用する美容椅子の間隔をできる限り広く空けるようにします。
各所における感染症対策
受付や出入口など美容院内の各所で行うべき感染症対策は、以下の通りです。
受付
対面する機会が多い受付では、対人距離を確保します。
また、アクリル板や透明ビニールカーテンなどで、人と人との間を遮蔽する工夫も必要です。
さらに、お会計時にはコイントレーを使用することや電子マネーなど非接触決済システムを導入して、できるだけ接触機会を減らすよう努めるようにします。
出入り口
出入口付近のわかりやすい場所に、アルコール擦式手指消毒薬を設置しておきます。
受付やトイレなど、店内の数ヶ所に設置しておくのが望ましいです。
トイレ
トイレのドアノブや電気のスイッチ、便座、手洗いの蛇口など、不特定多数が接触する箇所は、定期的な清拭消毒が必要です。
ハンドドライヤーやタオルの共有をやめて、ペーパータオルや個人用のタオルを用意しておきます。
従業員の休憩室
従業員たちが利用する休憩室は、一度に休憩する人数を減らすことや1m以上の対人距離を確保するなどの工夫が必要です。
また、休憩時間中には、対面で飲食、会話も避けるようにします。
顧客の待合室
予約客の調整を行うなどして、待合室が込み合わないようにします。
テーブル、椅子など共用する部品についても、定期的に清拭消毒を実施します。
二酸化炭素濃度計の導入
厚生労働省では、「職場における新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するために」という資料も公開しています。
こちらの資料には、室内の必要換気量を確認するための手段として、二酸化炭素濃度測定器を用いて、二酸化炭素濃度が1,000ppmを超えていないかをチェックすることが有効との記載があります。
室内の換気対策が問題ないかを視覚的に確認するためにも、二酸化炭素濃度計を導入してみてはいかがでしょう?
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まとめ
以上、美容院で求められる感染症対策についてご紹介しました。
美容院での感染を避けるためには、こまめな換気、消毒や清掃の徹底、従業員の体調管理など、さまざまな対策を行っていかなくてはなりません。
ヘアカットやシャンプーなどの施術時には、人と人とのより距離が近くなりやすいので、顧客に対してもマスクの着用や手の消毒を促すなどして、協力してもらったほうが良いでしょう。
時差出勤、キャッシュレス決済の導入など、接触の機会をできるだけ少なくする工夫も必要です。
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