「ホテル」で求められる感染症対策ガイドライン

このページでは、「ホテル」で求められる感染症対策についてご紹介します。
新型コロナウイルスの終息が見込めない状況下でも、お客様が安心して宿泊できるように努めることが　
ホテルの大事な課題となっています。

「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」「日本ホテル協会」「全日本シティホテル連盟」「日本旅館協会」などから
感染症に対するガイドラインが公開されていますので
それらの内容をよく理解したうえで、万全の対策を採っておきたいところです。

接客時に求められる感染症対策

お客様を迎えする際やチェックインなどの際に、ホテルが採るべき感染症対策は以下の通りです。

入館時

入館の際には、自覚症状がある人は申し出るように呼びかけることや
宿泊客に対して手指の消毒を依頼します。
万が一の感染に備えて、宿泊客の名簿管理も適正に行わなくてはなりません。

送迎時

感染のリスクを避けるために
送迎車の運転席と後部座席の間には間仕切りを設けておきます。

チェックイン時

チェックイン時は、宿泊客同士の距離を1m以上開けて、待ち位置がわかるような表示を用意しておきます。

可能であれば客室でのチェックイン手続きに切り替えることや
キーレスシステムの導入、宿泊カードのオンライン化なども検討します。

フロントデスク上には、ビニールカーテンやアクリル板など、飛沫感染を避けるための対策も必要です。

チェックアウト時

カード決済による非対面のチェックアウト手続きを導入することや
返却後のキーの消毒を行います。

宿泊客に感染の疑いがある場合の対策

もしも宿泊客に感染の疑いがあった場合、自覚症状の申し出があった場合には
ほかの客と接触を避けるために、外に出ずに客室内で待機するように要請します。
宿泊客の同意を得たうえで、医療機関へ連絡して、受診を勧めます。

ホテル内の各所で求められる感染症対策

ホテルの各所でもするべき感染症対策は多数あります。
しっかりと把握して対策しましょう。

客室

客室清掃時に、ドアノブ、テレビ、空調のリモコンなど
手を触れる場所のアルコールで清拭消毒も行っておきます。

また、和室の場合には、先に布団を敷いておくなどして
客室への入出回数や宿泊客との接触機会をできるだけ減らす工夫も必要です。

トイレ

ハンドドライヤー、共通タオルの使用は禁止して、ペーパータオルや個人用のタオルを準備しておきます。
トイレの換気扇のスイッチをオンにしておき、換気にも注意しましょう。

大浴場

大浴場では、密を避けるために入場人数制限を行うか、完全予約制にします。
可能であれば、大浴場に無線型人感センサーを設置して
混雑状況を客室で確認できるようしておくのが望ましいです。

また、大浴場を利用する際に客室からタオルを持参することや
会話を控えるように宿泊客へ促すなどの対策も必要です。

食事処・レストラン

食事処やレストランでは、
入場人数や滞在時間の制限を設けることや十分な距離を取るように注意します。

ビュッフェ方式の場合には、小皿に盛ったり、スタッフが取り分けるようにしたり
取り分け用トングやお箸の消毒を徹底するなどの工夫が必要です。

部屋食式の場合には、一度にまとめて料理を提供して客室への出入りを減らすことや
入室後や下膳作業後に手の消毒を徹底します。

入口・ロビー

ホテルの入口やロビー内には、手指の消毒設備を設置しておきます。

エレベーター

エレベーター内やボタンなどウイルスが付着しやすい部分は、
頻繁な清拭消毒を実施します。

また、エレベーター内が密にならないように、乗車人数を制限するなどの対策も必要です。

従業員用の休憩室

従業員用の休憩室は、感染リスクが高い場所です。
利用する際にはマスク着用することや一度に利用する人数を制限するなど工夫が必要です。
入退室の前後には必ず手洗いを行い、テーブルなどの共用部品の消毒もしっかり行います。
また、従業員同士での対面で食事、会話も極力避けるようにします。

清掃時の感染症対策

清掃時は必ずマスクを着用して、宿泊客が使用したシーツやタオルなどは
ビニール袋などに入れて、密閉保管しておきます。

宿泊客用の浴衣、室内用スリッパ、バスタオルなども洗濯や
消毒が済んでいるものと交換しておき、換気対策もしっかり行います。

ホテルの感染症対策のまとめ

以上、ホテルでの感染症対策について、ご紹介しました。
ホテルは多くの人が訪れるうえに長時間滞在する方も多いので、万全の感染症対策が求められる場所です。

新型コロナウイルス感染のリスクを減らす方法としては
換気対策が有効だと言われていますので、こまめな換気を行い、
宿泊客に対しても客室内の換気を促すようにしましょう。

客室や共用設備などの換気状態をチェックする際には、二酸化炭素濃度計を活用がおすすめです。