パルスオキシメーターの自宅での正しい測定方法と注意点

新型コロナウイルスはついに第6波を迎え、全国で最高10万人もの感染者が出るほどまでになっています。

オミクロン株は重症者が少ないとは言われているものの、ゼロというわけではありません。

そこで、肺炎にかかっていないかの指標として測ることができるツールとしてパルスオキシメーターは注目されています。

今回はパルスオキシメーターの自宅での正しい使い方と注意点について詳しくご紹介しましょう。

かんきしゃちょーYouTube動画でも解説しています。

パルスオキシメーターとは？

パルスオキシメーターは、1974年に日本で開発された皮膚を通して動脈血酸素豊和濃度=SpO2と脈拍数を採血せずとも測ることができるモニター装置になります。

指を赤い光ができる装置に挟むことで、どなたでも簡単に測定することができます。

開発される以前はずっと動脈血を採血してから酸素分圧を測定しなければ、結果を得ることができませんでしたので、これが開発されたことで医療者の手間は減るだけでなく、患者の負担も減るということで全国で普及されていきました。

では、どうしてこれほど簡単にこのパルスオキシメーターを使うことで測定ができるのでしょうか。

まず、酸素と結合した酸素ヘモグロビンは赤外光をよく吸収する性質を持ち、さらに酸素を失った還元ヘモグロビンは赤色光をよく吸収する性質を持っています。

これらの性質を利用して2種類のヘモグロビンの比率を求めることによって酸素飽和度を測定することができる仕組みとなっているのです。

一般的には96～99％が正常値と言われています。

95％以下になると万全な状態ではありません。

特に90％を切った時は十分な酸素が全身に送ることができなくなっているリスクがあることから、保健センターやかかりつけ医に相談するべき状態と言えます。

パルスオキシメーターの自宅における正しい使い方

パルスオキシメーターは医療従事者による測定でなくても、ご自身で簡単に測ることができます。

ただし、パルスオキシメーターは精密機器ですので、正しい測定方法で測らないことには正確な数値を出すことができません。

そこで、今回は正確な数値を知るためにもパルスオキシメーターの正しい使い方をご紹介します。

ここで、数値が95％以下の状態である場合、指を変えてみることや時間を数分置いてから再度測り直してみましょう。

パルスオキシメーターは安静の状態で測るのがベストですので、安静にしていないことには正しい数値が出ない可能性があるためです。

酸素飽和度は、一定時間もしくは一定の脈拍ごとに得られた数値を平均して表示されるようになっていますので、装着してすぐに表示される酸素飽和度ではなく、脈拍が安定してくる20秒から30秒経ってからの数値を読み取りましょう。

パルスオキシメーターを使う際の注意点

パルスオキシメーターを正しく使いためにも注意点をいくつか押さえておきましょう。

安静にして指を動かさないよう測定する

既述の通り安静が重要ですので、動いた後は一旦座るなどして落ち着いた状態で測定を始める必要があります。

また、測定の際は必ず座った状態で測定し、指を動かさないよう注意しましょう。

できれば、測定する際はパルスオキシメーターを装着して指を机などに固定するようにして測ります。

さらに、指は心臓と同じ高さの位置にして測定しましょう。

マニキュアは落とす

女性の場合、マニキュアをしていると光の透過が邪魔されてしまうことから正確な数値を図ることができないため、マニキュアをしている方は除光液でマニキュアを落とした状態で測定します。

ジェルネイルをしている場合は、簡単に落とすことができませんので、足の指にジェルネイルをしていなければ足の小指に挟んで測定しても、爪が濁っていなければ測ることができます。

手は温まった状態で測定する

指先が冷えている状態だと血流の低下などの理由で測定が不安定となる可能性があり、正しく測ることができません。

そのため手をしっかり温めてから測定を始めましょう。

直射日光が当たらない場所で測定する

パルスオキシメーターは、直射日光や赤外線加熱ランプ、光線治療器、蛍光灯などといった外部光が強すぎてしまう場所で測定すると数値に誤差が出る可能性があるため避け、日陰で測定をしましょう。

測定中に話をすることや呼吸を止めない

測定中は話はせず、呼吸を止めないようにしましょう。

話をしたり呼吸を止めたりすると、正しい数値が測定できません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

パルスオキシメーターは誰もが自分の健康状態を知るための指標として、簡単で便利な検査です。

測定するには手指を動かさない、おしゃべりをしないなどといった注意点に気を付けなければ正確に測ることができません。

必ず今回ご紹介した正しい測定方法を参考にして、測定してみましょう。

もし陽性になってしまった場合、自治体によって貸し出しを受けることができる場合もありますので、その際は使用後は次の使用者の方のためにも必ず自治体に返却することも忘れずに行いましょう。